異常潮に注意! 意外と危険な秋の海 ~安全対策について~

夏が終わって、気候も落ち着いてきた10月。でも、意外と知られていませんが、秋の海にはいくつかの危険が潜んでいます。特に気をつけたいのが潮の流れ天候の変化です。

 

秋は、1年を通してもっとも潮位が高く、台風が接近すると大規模な高潮被害をもたらします。また、台風や潮の満ち引き以外の原因で発生する“異常潮”による水害にも注意が必要です。今回は秋の海において注意すべきことについてご紹介させていただきます。

 

1.クラゲ

秋はクラゲの活動が活発になる季節です。特にアンドンクラゲカツオノエボシなどの毒性の強いクラゲが増えることがあります。刺されると激しい痛みやかゆみ、場合によってはアナフィラキシーショックを引き起こすこともあります。クラゲに刺された場合は、すぐに海水で洗い流し、酢をかけると効果的です(ただし、カツオノエボシには酢をかけないでください)。

 

2.潮の流れ

秋は潮の流れが変わりやすく、特に離岸流(リップカレント)に注意が必要です。離岸流は沖に向かって強い流れが発生し、泳いでいる人を沖に引きずり込むことがあります。離岸流に巻き込まれた場合は、慌てずに流れに逆らわず、横に泳いで流れから抜け出すことが重要です。

 

3.天候の変化

秋は台風シーズンでもあり、急な天候の変化が起こりやすいです。強風や高波が発生しやすく、海の状況が急激に悪化することがあります。海に出かける前には必ず天気予報を確認し、悪天候が予想される場合は海に入らないようにしましょう。

 

4.水温の低下

秋になると水温が急激に下がることがあります。冷たい水に長時間浸かると、低体温症のリスクが高まります。低体温症になると、体温が危険なほど低下し、意識を失うこともあります。水温が低いと感じたら、無理をせずに早めに海から上がるようにしましょう。

 

5.安全対策

天気予報の確認:出かける前に必ず天気予報を確認し、海の状況を把握しましょう。

ライフジャケットの着用:特に泳ぎに自信がない人は、ライフジャケットを着用することをおすすめします。また、海に入る際は、必ず複数人で行動し、互いに見守り合うことが大切です。

 

 

秋は海の味覚も美しい風景も楽しむことができるシーズン。特に鹿児島ではこの時期、首折れサバなど脂がのっており大変美味しいです。でも、季節の変わり目ゆえに海は不安定で、10月は海難事故が多いのも特徴。どうぞ秋の海での仕事や海事を安全に行えるように、常日頃からの心がけを意識して下さいね。

 

(和田直也)

 

#楠原海事法務事務所 #秋の海の危険 #天気予報

コンタクト

ご相談・ご質問等がございましたら、お気軽にお問合せください。

お問い合わせ